生活動線が短い住まいへのリフォーム
・所在地 東京都練馬区
・リフォーム面積 103.92㎡(約31.4坪)
・構造規模 木造2階建て(地下車庫)
・家族構成 夫婦
・工期 4ヶ月
・施工会社 五洋建設工業
・担当者 須田圭子
60代の夫婦。子どもたちも自立して家を出たため、二人が暮らしやすく、お客様のもてなしもしやすい住まいへのリフォームを計画。
壁に向かっていたキッチンを窓に近い明るい場所に移動。
1階にあった浴室を2階に移動し、プライベートスペースを2階にまとめることで、身支度動線や洗濯動線を短くした。
奥様の趣味のためのアトリエも設けた。
人が集まる、子育て後のシニアライフを楽しむための住まいを目指した。
■ リフォームのポイント ■
- 水回りを寝室のある2階に移動してプライベートスペース(2階)とパブリックスペース(1階)を階で分けた。
これによって身支度動線、洗濯動線が2階で完結できるようになり、毎日の階段の上り下りを少なくした。
- 和室をなくして広いLDKにする。
- ダイニングから丸見えだったキッチンを移動してすっきりさせる。
- 収納を充実させる。とくにキッチンは、たくさんの食器を収められるようにする。
- 奥様の趣味のアトリエを設ける。
■ リビング・ダイニング・キッチン
家族も来客もくつろげる空間に
壁に向かっていたためダイニングから丸見えだったキッチンは、角度を変えて明るい場所に移動。
ダイニング側からは手元は見えないが、キッチンに立つ人の顔は見える。
シェードを窓枠からでなく天井から吊るすことで、垂れ壁を隠して広く感じさせている。
和室をなくして、リビング・ダイニング・キッチンをひと続きの大きな空間に。
部屋を分けていた壁を取り払ったことで、部屋の奥まで長時間光が差し込むようになった。
構造上取れない柱は、一本は飾り棚に、もう一本はルーバーの一部にしてインテリアに溶け込ませた。
キッチンの背面にはたっぷりの収納を設けたので、作業台はいつも何も物が出ていない状態にリセットできる。
キッチンは回遊動線になっているので動きやすい。
ちりめん細工が趣味の奥様のために、小さなアトリエを設けた(元は浴室があった場所)。 キッチンの隣にあるので、家事の合間にも作業ができる。
リビングはルーバーでゆるく仕切られているため、落ち着いた空間になっている。 エアコンもルーバーで覆って目立たせない。
■ 寝 室
大きな家具がないから落ち着ける
以前は大きな洋服ダンスや収納ケースを置いていた寝室。夫婦それぞれにつくりつけのクローゼットを設けた。
ダブルベッドではなく、シングルベッドをふたつつなげているため、お互いの振動が伝わりにくい。
■ 水 周 り
1階のトイレは、手洗いと鏡を設けて「パウダールーム」に。お客様が手を洗いたい時にも便利。
1階にあった洗面室と浴室を2階に移動。寝室のそばにあるので、朝の身支度も、寝る支度もすぐにできるようになり、生活が快適になった。
洗濯機も2階に移動したので、干し場に近くなった。
■ 玄 関
光が差し込む場所
リビング・ダイニングの扉をガラスにしたことで、南からの光も差し込む明るい空間に。
階段は直接目に入らないよう、ルーバーでさりげなくカバーしている。
大量の食器や調理器具を収めるため、キッチン背面のカウンター上に吊り棚を設けた。
奥様が旅先で買い集めたというこだわりの器類も、すべて収まった。
収納扉には取っ手がなく壁と同じ色なので、閉めればすっきりと見える。
キッチンの背面カウンターは、引き出し式の収納。仕切りを使って見やすく整理されている。
キッチンのコンロに立っていて、振り向くだけで鍋に手が届く。鍋のふたは、扉裏に収納して取り出しやすく。
【 収納と動線 】
寝室に設けられた、夫のためのウォークインクローゼット。ハンガーパイプをL字型に設置して、見やすく、出し入れしやすく。大量に服が吊るせるため、衣替えの手間もない。
夫の衣類はウォークインクローゼット、妻の衣類は壁面収納を、それぞれの寝る位置の近くに設けた。
アトリエサラのオープンハウス(住まい講座)に参加して、とても気に入りここに頼もうと思いました。
現在リフォームをして5年過ぎましたが、とても住みやすく快適に生活しています。以前は使いづらい動線で過ごしていたのだということもわかりました。
工事中は少しずつ変わっていく様子をみていましたが、完成した家を見て感激しました。
リビングの扉がガラス張りなので玄関から真っ直ぐ庭の緑まで目に入り、実際の部屋よりも奥行きがあってとてもスッキリとした空間になりました。
床の色を決める時、夫婦の意見が違っていましたがサラの皆さんが上手にまとめてくださった事を今でも覚えています。